壊れそうな父親

父の様子が気になっている。記憶力の減退に拍車がかかり、5分前の話題を繰り返す。
つい10日前に母の納骨をしに、できたての墓へ行ってきた。父から「立派な墓を建ててくれた」と珍しく感謝の言葉をもらった。墓の前での記念写真を本人に渡した翌朝に「墓はどうなった」と言い出す。
認知症に足を踏み入れると、事柄の印象度とか重要度とかは関係がないのかもしれない。
ただ、「俺はどうしちゃったんだろう」ともらすことがある。ということは、まだ決定的な状態ではないのだろうか。
だが、確実に時計の針は進んでいる。